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■Interview with Arjen Lucassen (Ayreon) Jun. 2004




もしもし、Arjen?

「ああ、僕だよ」

お電話を頂いてありがとうございます。どこからかけているのですか?

「オランダだよ」

あなたと連絡が取れないかも・・と心配していたんですよ。この電話の調子がずっと悪かったもので。

「平気だよ。ちょうどデザートを食べ終えるところだったし」

今晩のメニューは何ですか?

「クリームたっぷりのバターケーキ。その腹ごなしにジョギングをするんだ。そういう時にアイディアを思いつくんだよ。」

ランニングは長年の趣味なんですか?

「いや、まだ2,3年くらいだよ。これをやるとすごく気分が良くなるからね。」

そうですよね、やり遂げた後は!

「(笑)そうだね」

VengeanceやBodine以来、あなたは長い間やってきたわけですが、どうしてストレートなハードロックを止めてコンセプト・メタルオペラをやるようになったのですか?

「うん、僕はずっとプログレやコンセプトアルバムが好きで、70年代の”Jesus Christ Superstar”にのめり込んで中毒になったことがあったよ。Ian Gillanが参加してたやつで、何度もあのアルバムをプレイしたな。70年代の初めにはThe WhoのTommyやらの、ああいった素晴らしいコンセプトアルバムがあったよね。Jethro TullやRick Wakemanのアルバムとか。僕がギターで初めてプレイしたのはRitchie Blackmoreの曲だったよ。それから80年代にハードロックバンドに加入したんだ。」

それはどちらのバンドですか?

「Bodineだよ。1980年のことだ。彼ら全員がAC/DCのファンだったから、ロックオペラをやるには明らかに不適なバンドだったよ。その後Vengeanceに入ったんだ。本当にセックス・ドラッグ・ロックンロールなバンドでね。シンガーはDavid Lee RothとBon Scottを掛け合わせたような奴だったよ。」

お嬢さんを彼から遠ざけて!

「(笑)あれもロックオペラをやるバンドじゃ無くてさ。で、誰もが嫌うような・・・BeatlesからLed Zeppelinに及ぶ、僕のルーツをごちゃ混ぜにした音楽をやろうと思ったんだ。その時に作ったのがAyreonの1stアルバムなんだ。驚いた事に、右肩上がりに売れ続けているんだ。」

流行を無視してやりたいことをやり、熱心なファン層を築いたということですね。

「ああ、あれはオーディエンスが望んでいたことをやったんだと思う。Van HalenやJudas Priestとかが人気だったけど、僕は流行やオーディエンスの好みに対して妥協せずに自分の作品を作ったんだ。意外にも皆が気に入ってくれたけどね。未だに驚いているんだ。」

”The Final Experiment”のアイディアを思いついたときのことを思い出してくれませんか?その瞬間、”これだ! これをやらなくちゃ!”という風に思ったのですか?

「さっきも言ったんだけど、僕は何年もああいうことをやりたいと思っていたんだ。最初の部分から振り返ってみると、僕はモダンであると同時にオールドファッションなものをやりたいと思っていた。ああいった昔の楽器を使いつつも常に現代的な音楽をする、といった方法でね。」

”The Electric Castle”ではあなたは実に有名になりましたが、現在でもあの作品が人気を博しているのは何故だと思いますか?

「そうだなぁ、1stアルバムは良い作品だったね。その次のはあんまり売れなかったな。で、セールスが下がってきてたから、”Electric Castle”では何かすごいことをやる必要があったんだ。背水の陣という状況だったんだけど、幸いにも 色々なバンドからFish (ex-Marillion)といった腕の良いミュージシャンの力を借りることができてさ。それが思っていた以上に上手く行って、ジャーナリストやファンも気に入ってくれたんだ。今でもあれが一番売れているアルバムだよ。あのアルバムに関して満足しているのは幅広い人達に好まれているという点だね。15,6歳の子供に限らず50過ぎの大人までね。」

様々な人達にアピールしているんですね。

「そうなんだよ。単にメタルやプログレ、フォークが好きな人達だけじゃなく、とても幅広いんだ。それがAyreonの長所だよね。世代を超越するというところが。ファンタジーとかそういう意味じゃないよ。」

”The Universal Migrator”を2つに分けてリリースした理由は何ですか?何よりも、あなたの音楽は攻撃的な面とムーディな面を持っていますよね。別の言い方をすれば光と陰、みたいな・・・

「今思えばあの判断は間違っていたのかも知れないな。あの時はメタルのファンとプログレのファンを中心に考えていたんだ。”一枚をプログレファン向けに、もう一枚をメタルファン用に作ってみよう”と思ったわけ。彼らの好みに合わせようとしたんだ。ところが、”私達はElectric Castleのような多様性が好きです”といった反応が返って来てさ。あのようにスタイルを分けてしまったことに彼らはガッカリしたんだろうね。僕はアルバムを作るときは何時も新しいことに挑戦しているんだ。1stアルバムでは多少荘厳でオールドファッションなもの、2ndではモダンで機械的なもの、という風にね。”Electric Castle”では多くのシンガーを起用した壮大なロックオペラ作品に挑戦したんだ。何か新しいものを作ってみたかったというわけ。だから”スタイルを分離させてみよう”というのも一つのその種のアイディアだったんだ。新作ではそれから脱却して、全てのスタイルを2枚組のアルバムに集約している。」

Ayreonのアルバムは音楽的に大きなコンセプトを持つというだけではなく、実現させる際にはきっと発狂せんばかりの思案を要するはずですよね。スケジュールがバラバラなミュージシャン達を同じ作品に参加させる、という点で。どうやって彼らを参加させているのですか?それとも彼らにMP3ファイルを送ってもらうだけなのでしょうか?

「それが悩みどころでさ。面倒な部分だよね。予定を組むのは本当に骨が折れるんだ。メールを送ったりとか、ずっと彼らの手を煩わせることになるしね。チケットやら空港の手続きなんかの飛行機周りの手配にも気を配らないといけない。大変なんてものじゃないよ。だけど実際にシンガーがスタジオに入ってみると、すぐにそういった手間をかける価値があると分かるものなんだ。James LaBrieやMikael Akerfeldtのような、僕が何年も愛聴しているシンガーが僕のスタジオで歌っている瞬間は正にそれだね。」

スタジオはどこにあるのですか?

「オランダだよ。」

どのあたりなんですか?

「南のほうさ。ベルギーとの国境に近いんだ。」

ジョギングの際にはパスポートを忘れないで下さいね。

「そうだね。」

そうすると全部生でやってもらうわけですか?サウンドファイルのやりとりはしないのですか?

「あのアルバムはエモーションがに関するものだから、インターネットやFedExでファイルを送ったりすると駄目になってしまうんじゃないかな。だから僕の場合は横にシンガーが居て一緒に作業をすることが重要なんだ。そうすれば自分の意図を伝えたり、”こういう風にやってみて”と言うことも出来る。シンガーにインスパイアされることもあるしね。ケミストリーを生むことが肝なんだよ。少しばかり手間や費用がかさむけど、最終的には君も納得してくれると思うよ。」

意中の特定のヴォーカリストに合わせて登場人物を作るのですか?それとも最初にストーリーを書いてから希望リストを作るのですか?

「基本的にはインスト曲として取り掛かり、それからスタジオに行ってアイディアを曲に組み込んでいくんだ。次の手順は曲からコンセプトのヒントを得ることだね。というのもあのアルバムには数多くのスタイルやエモーションが混在しているからで。僕がエモーションの主題を考えて、それらをシンガーに演じてもらったんだ。次のステップは適任のシンガーを探す事で、僕はウィッシュリストを作ったよ。これが本当に大変だったな。」

希望のシンガーとは全て折り合いがついたのですか?

「いや、Geddy LeeとDavid Gilmoreはまだリストに残っているよ。困難は付き物なんだけどね。だから10人か11人くらいのリストを作成することになった。その次は歌詞を書くこと。ストーリーを書き上げ、それに適したヴォーカリストを考えて、それからシンガーの性格に合った歌詞を書いたんだ。」

一緒に仕事が出来れば光栄だと思うシンガーは誰ですか?

「そうだな、僕にとって往年のヒーロー、Alice Cooperだね。是非一緒にやってみたいけど、ずっと実現できないでいるんだ。それとDioかな。彼の歌唱法が好きだね。実際に彼に呼びかけてみるとEメールで返事が来たんだけど、上手くいかなかった。」

それは残念ですね。実現すればすごい事になっていたでしょうね・・・

「そうだよね。でも実際にこっちに来てもらってから、上手く機能しないと分かった人もいたしね。僕が期待していたものとは違っていたんだ。」

宜しければ何人か名前を挙げていただけますか?

「ああ、構わないよ。最初に連絡を取った段階から好感を持てなかったりした人や、多額のギャラを要求してきた人もいたよ。結局金なんだな、ということが分かるとその時点で話は終わりさ。そういうものであってはいけないんだ。例えばTony Martinは開口一番、”大きな予算を立てたほうがいいよ”と言ってきた。一曲あたり20000ポンドも欲しがるから、彼の事はパスしたんだ。」

あなたとRussell Allenとの関係に不和が生じたという話を聞きましたが、”The Human Equation”に彼が参加しなかったのはそれが理由なんでしょうか?

「ちょっとした衝突があってね。どこからその話を聞いたの?」

いえ、噂で聞いただけなんですよ。

「ふうぅん、そうかぁ。まあ、とにかくそれについてはもう彼とは解決済みだよ。彼が今回参加しなかったのは、僕がAyreonで今まで一緒にやったことがなかった人と仕事をしたいと思ったからなんだよ。」

Irene Jansenはどうなんですか?

「彼女がそれ以前に参加したのは”Star One”のほうだけだよ。」

ああ、そうだったんですか・・・あなたから一本取れるかもと思ったんですけどね。

「ハハハ」

Marcela Bovioとはどのように知り合ったのですか? 彼女は掘り出し物ですよね。

「実はウェブサイトに募集広告を出したんだよ。世界にはテレビやラジオに出る機会に恵まれない、僕と同じ種類の音楽をやっている才能のある人材が眠っているんじゃないかと思ってさ。演奏を録音したものをファンに送ってもらうようにしたんだ。その中から次のAyreonのアルバムに参加する人物を選ぶ、とね。150人のシンガーが音源を送って来たので、その全てを聴いてみたよ。あれはその中の80番目くらいのCDだったかな。メキシコのバンドのCDで、僕は彼女がピッタリだと分かったから、彼女にEメールを送ったんだ。」

彼女の反応はどうでしたか?

「”やったわ!ワァァオ!”って感じだったよ。僕は”彼氏も連れて来れば?好きなだけこっちに居て良いよ”と言ってあげた。最初は”この子大丈夫かなぁ・・”と思ったんだけど、彼女は全くその逆だったね。面白いし、知性もある。彼女は独自のアイディアをたくさん持っていて、クリエイティヴだったよ。容姿も良かったしね。」

James LaBrieとはどういう経緯で知り合ったのですか? あなたが単に電話をかけただけなんでしょうか?

「それが面白いことに彼のほうから僕にコンタクトを取って来たんだよ。だから、君が言ったのとは逆だね。1年前にShadow GalleryのGary Wehrkampが”Electric Castle”を彼に聴かせてみたら、すごく気に入ってくれたんだ。僕達は歳も近いし音楽的ルーツも同じなんだよ。それで連絡を取ったし、もちろん互いに相手のやっていることが好きでさ。いつかは一緒に仕事をする日がくるだろうと思っていたんだ。」

Jamesはどういう姿勢でレコーディングに臨んだのですか?

「彼は実にプロフェッショナルな男で、歌詞やメロディはもちろん、ストーリーも良く理解していて、登場人物になりきってくれるんだ。またどの曲もその背後の動機付けを分かっていたから本当にプラスになったよ。」

彼は自分の持ち味を取り込みつつ、登場人物と同化したということですか?

「全くその通りだよ。この前撮ったばかりのDVDの中には空港にシンガーを迎えに行くシーンがあるんだ。Jamesが熱くストーリーを語っているよ。」

”The Human Equation”は、SF的叙情詩を綴ったものではないという点において、全く新しい方向性を持っています。このような変化を遂げた理由は何でしょうか?

「以前僕は、メロディが大好きだが、歌詞が安っぽいといった批評をされていた。ほら、城とか宮殿、騎士、剣についてだよ。そんな批評はゴミだよ。字面しか理解していないからだ。僕の歌詞には本当に多くのものが重なり合わさっているんだ。”Into The Electric Castle”は実はエモーションについての歌詞なのに、彼らにはそれが分かってないんだ。だから今回はそういったSF的な側面を取り除いたほうが良いんじゃないかと思ったわけ。アウタースペースを舞台にせず、the human equation(≒人間方程式)を解いてみよう、ということさ。」

外側ではなく内面を観察するためですか?

「そうだね。」

最近あなたと一緒に仕事をした人のことについてお訊きします。特にMikael AkerfeldtはAyreonとは相性が良く無さそうな人に見えますが、このコンビは上手く行きました。あなたはOpethのファンだったのですか?

「ああ、彼にオファーをする2,3ヵ月前からね。というのもそれまで一度もOpethは聴いた事が無かったんだ。皆がよくOpethをチェックしなきゃだめだよと言うものだから、”Damnation”を買ってみると”良いね”とは思ったんだけど、聴いた瞬間にピン!とくる、という程でも無くて・・・ でも気付けば何度も聴いているんだよ。すっかり気に入ってしまうのにそう長くはかからなかったね。歌声から彼の人格が伺えるんだ。」

遂に”The Human Equation”がリリースされましたが、USツアーの可能性は少しでもあるのでしょうか?

「特にAyreonはライヴではプレイ出来ないんだよ。オランダでさえね。11の人物が出てくるストーリーだから、ステージ上で11人のシンガーが必要になる。もちろん彼らには自分のバンドがあるから実現しないだろうね。フルート、チェロ、ヴァイオリン等の楽器を導入する費用は言うまでも無いだろう。」

他にファンに伝えたいメッセージはありますか?

「偏見を持たず、冒険することが好きであって欲しいね。新作は本当に楽しんでもらえると思うよ。」

インタビュー原文
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